エンブレルについて
エンブレルってどんな薬?:
治療の目的と作用のしくみ

エンブレルによる治療を受ける患者さんへ
薬と副作用について正しくご理解いただき、主治医の指導にかならず従ってください。
エンブレルの製品名・一般名
製品名:エンブレル®
一般名:エタネルセプト(遺伝子組換え)
エンブレル治療の目的
関節リウマチ
[ただし、過去の関節リウマチ治療で、非ステロイド性消炎鎮痛薬(リウマチの炎症を抑える薬)および他の抗リウマチ薬(DMARD)により十分な効果の得られない患者さんのみ投与を受けることができます。]
エンブレルの作用のしくみ
エンブレルは体のあちこちの関節に痛みや腫れ、熱などの炎症をひき起こすTNF(腫瘍壊死因子)をつかまえて、その働きを抑える薬です。
TNFは体の中にある「サイトカイン」と呼ばれる物質のひとつで、外から敵が入ってきたときに体を守る役目があります。しかし、関節リウマチ患者さんの体の中では、サイトカインが増えすぎてしまうために、炎症がひき起こされるのです。
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TNFは、細胞表面のTNFレセプターと結合すると炎症反応を引き起こします。
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通常は、TNFの作用を調整する「可溶性TNFレセプター」とのバランスがとれた状態で存在しているため、炎症反応は起こりません。
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関節リウマチ患者さんの場合、TNF、「可溶性TNFレセプター」が足りない状態となっています。
エンブレルは、「可溶性TNFレセプター」を2本つなげた薬です。
体内の「可溶性TNFレセプター」よりも強い力でTNFをつかまえ、TNFが細胞表面のTNFレセプターに結合するのを阻止することで、関節リウマチに対する効果を発揮します。