エンブレル®

若年性特発性関節炎(JIA)の患者さんとご家族の方々に「エンブレル」を正しく理解・使用していただくためのサイトです。

監修:横浜市立大学 名誉教授 横田 俊平 先生

治療薬について

治療に使う薬

副腎皮質ホルモン薬(ステロイド)

ステロイドは少量で炎症を抑えます。全身型では、初期治療に用いられます。適切な使用により症状の改善が認められますが、やめるとすぐにまた症状がでてくることがあります。

非ステロイド性消炎鎮痛薬(NSAID)

NSAIDは、痛みと炎症を抑える目的で使われる薬です。成人の関節リウマチでは多数の薬剤がありますが、小児で適応を取得しているものは一部です。

抗リウマチ薬

関節の破壊や変形のリスクがあると判断された場合に用いられる薬です。抗リウマチ薬の中で若年性特発性関節炎に対する適応を有する薬が用いられます。一般に効果があらわれるのが遅く、服用開始から1~3ヵ月かかります。服用開始から2~3ヵ月で効果がみられない場合は、生物学的製剤への切り替えを検討します。

生物学的製剤

バイオテクノロジーという技術を駆使し、生物が産生したタンパク質を利用して作られるために、生物学的製剤と呼ばれています。若年性特発性関節炎の原因は、今のところはっきりわかっていませんが、炎症性サイトカインと呼ばれる物質がこの病気の発症や炎症に関係していることがわかってきました。そこで、サイトカインを標的にし、その働きを直接抑える薬として登場したのが生物学的製剤です。

2023年4月作成 ENB47M017A